〈ら行〉 ジュエリー用語/技法集 一覧



ラペルピン


ラペルピンは、スーツの左側にあるラペル(下襟)にあるフラワーホールに刺すジュエリーです。

長いピン先に飾りがついているジュエリーで、「スティックピン(Stick pin)」「ハットピン(hat pin)」とも言います。

キャッチにも、何パターンかあります。

丸カンが付いてチェーンで飾りと繋ぎの落下を防ぐものもあります。




リングの呼び名


■リングはつける指で違う呼び名

・『ピンキー・リング』英語で小指のことをピンキーと言います。

 昔から、右手は「権力と権威」左手は「服従と信頼」を表す手と言われてきました。

 小指は「チャンスや秘密」の象徴とされています。

 小指は一番外側の指なので立爪のようなタイプはあまりありません。


・『ブライダル・リング』薬指は「創造」を象徴する指とされています。

 特に左手の薬指は、古代エジプトより愛の血管が心臓までつながっているということで、愛の証の指と
 されてきました。


・『中指リング』この指は「直感やインスピレーション」を表す指と言われています。

 指の中で一番長くセンターにあるので、ボリュームのあるデザインを付けこなすことができます。


・『インデックス・リング』指さして方向を示したり、指示をするときに使われるのが人差し指です。

 英語でこの指にはめるリングを『インデックス・リング』と言います。

 この指は、「人を導き教える」指とされ、古代ローマ時代には海外遠征する巨下を任命するときなど、
 この指にリングをはめて行いました。


・『サム・リング』は親指につけるリングになります。


■結婚に関するリングの呼び名

『婚約指輪』『エンゲージ・リング』は婚約が成立したときに男性から女性にへ贈られるものです。

『ウエディング・バンド』『ウエディング・リング』『マリッジ・リング』は、結婚式の日、または入
 籍した日にお互いに交わすリングです。




『婚約指輪』と『結婚指輪』を合わせて『ブライダル・リング』とも言いますし、『結婚指輪』のみを
『ブライダル・リング』と呼ぶ場合もあります。


■アニバーサリー(記念)に関するリングの呼び名

『エタニティー・リング』は、結婚記念日や子供が生まれた記念に夫から妻へ贈られるリングです。

『フル・エタニティー・リング』は、永遠に変わらない気持ちと言うことで、リングの全周に途切れる
ことなく石を留めたものを呼びます。

『ベビー・リング』は子供が生まれた記念に祖父母や父母から子供へ贈られるもので、健康に育つよう
願いを込めたリングです。

赤ちゃんの指に合わせて作られるので、とても小さいのが特徴です。


■組み合わせによるリングの呼び名

カルティエ社の3色の3つの輪が絡まった3連リングは、トリニティ・リングとして親しまれていま
す。

トリニティは三位一体と言う意味で、3色のカラーゴールドのうち、ホワイトゴールドは友情。

イエローゴールドは忠誠。ピンクゴールドは愛情をあらわしています。

これをデザインしたのは、ジャン・コクトーです。

彼は、劇作家、画家、詩人、粋人として活躍していた人です。

彼は自分でつける為、1925年にカルティエ社に注文しました。

2連リングをツイン・リング。5連リングがあります。

その他、何本も分かれていて、組み合わせるのが大変な『パズル・リング』といった遊び心いっぱいの
リングもあります。 ・『セット・リング』実際付けるのは2本ですが、1本のリングに見えるタイプです。

 立て爪にV字リングを絡めています。

 使用される場面で使い分けできるよう工夫されたものです。

・『コンビ・リング』1本のリングで2種類の地金を使ったリングです。

 プラチナと金の組み合わせが多いです。


■石に意味を持たせたリングの呼び名

・『誕生石リング』生まれた月の誕生石を身に着けると災難をよけ、幸せが来る と言われています。

 イスラエルの祭司が着る服の胸に当て種類の異なる12個の宝石をはめていたのが、誕生石の始まり
 と言われています。

 よく見る誕生石は1912年アメリカの宝石商が協議して新たに基準を決めたものに、サンゴとヒスイ
 を加え日本の定番にしたものです。


■昔からいわれのあるリングの呼び方

・『ポージー・リング』ポージーとは、詩や短い文句をリングの表面及び、内側に彫刻したリングです。
 13世紀から18世紀の終わりまで、イギリスを中心としたヨーロッパで広く流行したリングです。

・『カレッジリング』『スクール・リング』高校、大学の卒業記念として仲間同士が付けるリングです。
 学校名やシンボルマークがデザインされたリングです。




ルーサイト(LUCITE)


ルーサイトは1930年代にドイツで、1941年からはアメリカで製造され定着しました。

加工しやすく安定性があるので、コスチュームジュエリーにもよく使用されました。

ルーサイトはアクリル樹脂(ポリメタクリル酸化メチル)になります。

透明な色が出しやすく、加工しやすいので、戦中のガラスが少ない1930年~1940年代に広まりました。

しかし、原料が石油系のものにとって代わるようになり徐々に姿を消していきました。




ロケット(Loket)


チャーム(小さな飾り)が開閉できる蓋のあるもので、写真や薬が入れられるものをロケット(Loket)
といいます。

ロケットには、ペンダントやリングなどがあります。

ロケットは像を入れたり宗教的なもとして使われていましたが、19世紀頃からジュエリーとして
扱われるようになりました。

19世紀頃イギリスなどヨーロッパを中心に、大切な人の髪の毛や形見の品など大切なものを入れたり、
19世紀中頃には愛のメッセージが刻まれているロケットを身につけるのが流行っていました。