【ら】 アンティーク雑貨事典 一覧



リード&サンズ(REID&SONS LTD社)


REID&SONS LTD社は1778年創業した会社です。

1851年イギリスの大博覧会や1862年の国際展示にも出店しています。

事業は、ケルリード(1756年から1834年)によって1778年にニューカッスルアポンタインに設立されました。

彼の死の後、事業は彼の息子ウィリアムケルリード(1787から1868)、デビッド・リード(1792から1869)とクリスチャン・ブルース・リード(1805から1889)によって継続しました。

デビッド・リード(1868)の死後、ジョン・リードはデビッド・リードの息子たちのトーマス・アーサー・リードとウォルター・セシル・リードとの取引を続けました。

その後、事業は41グレイストリートのフランシス・ジェームズ・ラングフォードと48グ レインジャーストリート、ニューカッスルとの提携で続けました。

WCリードが引退したときにクリスチャンレオポルド・リードは、パートナーとなりました。

1909年に同社はリード、リードとウィリアムセプティマスの管理下で、宝石の建物にBlackettストリート、ニューカッスルを移転しました。

そして1930年にNorthern Goldsmiths Co Ltdの子会社となりましたが、REID&SONSのスタイルで有限責任会社になりました。



リモージュ(Limoges)


フランスの中部に位置する土地の名前で、そこで生産される磁器を「リモージュ焼」といいます。

日本の「有田」「瀬戸」などと同じく窯業地の名前ですね。

リモージュ磁器の生産は、1771年が始まりと言われています。

リモージュの特徴は、白色の薄手の生地の上に華やかな絵付けを施していきます。

リモージュ焼はカオリンを原料とし、焼成1400度の高温で焼成することで透明感があるのが特徴です。

また、「LIMOGES FRANCE」「PORCELAINE DE LIMOGES 」「PEINT MAIN LIMOGES FRANCE」のバックスタンプがあります。

リモージュには1864年に設立した『アビランド』というブランドをはじめ、マリーアントワネットの優雅なシリーズで有名な『ロワイヤルリモージュ』など、たくさんの陶磁器メーカーがあります。

ルーペ(Loupe)


ルーペや眼鏡、顕微鏡などに使われている、レンズが発見されたのは、なんと紀元前700年頃のイラク都市のNineveh(ニネヴェ)にある遺跡で最古のレンズと言われています。

この頃のレンズは今のように視力を助けるために使われていたものではなく、太陽熱を集めるために使われていたようです。

イブン・ハイサム(965年~1040年没)(西洋ではアルハーゼンの名で知られています。)は光学理論の研究で「光学の父」が、視力を助けることができると研究でわかりアルハーゼンの著書を、多くの修道士に読まれるようになりヨーロッパに広がり半球のレンズで直接本の上に乗せて、つかわれていました。

その後、1300年前後に眼鏡が発明されました。

ルーペは小さいものを拡大してみる時に使います。

焦点距離の短い、視野が広い凸レンズになります。

新聞などの小さい文字も大きく見ることができるので、とても便利ですね。

ロイヤルアルバート(ROYAL ALBERT)


1896年に創立した英国王室ご用達ブランドROYAL ALBERT(ロイヤルアルバート)は、ヴィクトリア女王の夫アルバート公と、女王の孫アルバート・ジョージ皇太子の名前にちなんで名付けられました。

創業の翌年1897年にはビクトリア女王即位60周年記念の記念品を依頼され、1904年に「ロイヤル」の称号を得ました。

1978年には、エリザベス女王から表彰されたり王室御用達の名にふさわしいハンドペイントの素晴らしい製品を作り上げ続けています。

ロイヤルアルバートと言えば、「オールドカントリーローズ」をはじめ「レディーアスコット」「レディーカーライル」「ベアトリス」など全てイギリスの国花バラがテーマです。

なかでも人気の高いオールドカントリーローズは、1962年に発表したバラの花柄を古典的に描き、総生産数は世界最大の生産数を誇るベストセラーとなりました。

白地に赤やオレンジの色のカラフルなバラが配され、金彩は筆を使わずに、ロイヤルアルバート独特の技であるスポンジパットで、ぼかしだす凝った技法です。こうして装飾された22カラットゴールドは、とても優雅な雰囲気を醸し出します。

また「オールド・カントリー・ローズ」は「モントローズシェイプ」と呼ばれるシェイプを採用し、
紅茶を最もおいしく飲むための究極のシェイプと謳われています。

「レディーアスコット」は「レディーカーライル」と同じ、”ハンプトンシェイプ”のカラーバリエーションです。

プレートやソーサーの縁が緩やかに波打ち、特に装飾性の高いハンドルを付けたカップ&ソーサーには”マルバーンシェイプ”というカップシェイプ名もついています。
これは、アルバート商品の中でも高額なものだけに使用されるシェイプです。

この他にも、オールドカントリーローズ・チンツコレクションや、 ムーンライトローズ、 イングリッシュローズに、 ローズクラウド、 100周年記念コレクションシリーズなどがあります。

ロイヤルウースター(ROYAL WORCTER)


ロイヤルウースターは、1751年イングランド西ミッドランズ地域のウースター市のセーヴァーン川のほとりに創業したイギリスの陶磁器メーカーです。
薬剤師だったウィリアム・デイヴィスと化学者でもあり医師でもあるジョン ウォール博士の華麗な指導のもと15人の株式出資者のグループたちによって磁器工場が設立しました。

中国磁器のような硬くて薄く白い硬質磁器を目指してヨーロッパ各国が競争していた時期でした。

翌年、1752年に軟質磁器を作ったブリストル工房と合併し、ソープストーンを素地に混ぜる製法で磁器製造を開始しました。

1789年ジョージ3世より英国陶磁器界で、はじめてロイヤル(王室御用達)の称号を得ました。

英国の王室御用達「ロイヤル」の称号を得て以来、現在までその称号を受け続いています。

現存する中では、英国最古の磁器窯です。
真のロイヤルブランドとして英国だけでなく、各国の王室や皇室からも人気で世界の名窯として評価の高いウースターです。

ペインテッド・フルーツやイヴシャム・ゴールド,ウースターハーブスなど最高級の工芸品を造り続けています。

ロイヤルウースターは歴史と伝統を継承する、英国では最も古い名窯であり人気のブランドです。  

落ち着いたゴールドをベースにした、ペインテッドフルーツが現在のロイヤル・ウースターの代表作ですが、ロイヤル・ウースターは独自の技術を持ついくつかの工房と合併しながら成長してきた会社なので、人によってイメージが全く違うようです。





ロイヤルヴェール(ROYAL VALE)


ロイヤルヴェール(ROYAL VALE)は、陶磁器メーカーコルクラフ陶器が展開していたブランドになります。

イギリスのスタッフォードシャーにあるストークオントレントの元市長だったHerbert Joseph Colcloughによって設立されたメーカーです。

1913年にジョージ5世とメアリー女王から、英国の王室御用達「ロイヤル」の称号を得て製造します。

1950年にリッジウェイと合併し、1972年にロイヤルドルトングループの一部になりました。しかし1996年に製造が停止しました。

ロイヤルドルトン(Royal Doulton)


創立1815年のイギリス最大級の陶磁器メーカーです。

1887年ヴィクトリア女王より陶磁器界では、初めてのナイトの称号を与えられ、1901年にはエドワード7世よりロイヤルの称号を与えられました。

現在は、世界中の大人気ベストセラー「ハドンホール」を持つミントン、世界最大数の生産量を誇る「オールドカントリーローズ」を持つロイヤルアルバート、イギリス陶磁器最高の「ロイヤル」と「クラウン」の称号を持つロイヤルクラウンダービーを傘下におさめる世界最大の陶磁器メーカーの一つです。

優雅で格調高い絵柄でイギリスの風景画、フラワーなど様々なカップやプレートを作り、カップ&ソーサーには、金彩がちりばめられたものも多くあります。

また、ファインボーンチャイナをいち早く導入し、代表作にはカーライルやハンナ、ビクトリア時代を醸し出すチャリノーなど、ロイヤルドルトンは格調高い食器として定評で、エリザベス女王やチャールズ皇太子からも御用達を賜っています。

ロイヤルブルー(Royal blue)


王者の青ともいわれています。

ポンパドールピンクと併せてフランスが誇るセブール王立磁器製作所の名器です。

実際に成功したのは、セブール王立磁器製作所に移転する前の1749年になります。

ヴァンセンヌ磁器製作所で当時科学アカデミー長官で著名な科学者でもあったジャン・エローが濃紺の釉薬の焼成に成功しました。

ロココ(Rococo)


ロココ18世紀頃に、女性が作った初のスタイルです。

特徴は、ポンパドゥール夫人、マリー・アントワネット、優美で女性的、ロマンチック、アシンメトリー、白、パステルカラー、シノワズリ(中国趣味)などです。

17世紀のバロックに対して、18世紀のスタイルはロココと言われています。
ロココを後期のバロックと言うこともありますが、曲線的なのは同じなのですが、大きな違いがあります。

バロックは、豪快で男性的なのに対し、ロココは繊細で女性的です。
ロココが、女性的なスタイルとして繁栄したのは、ルイ15世の愛人ポンパドゥール夫人の存在でした。 

これまでの様式に、女性が指導的な役割を果たしたことはありませんでした。 女性的なフランス文化が世界の主流となり、パリ・ファッションが人気となりました。

ロココは、その起源でした。 ポンパドゥール夫人は家具職人に、華麗なフランス家具を作りだします。
ロココは、優美な曲線が特徴です。猫足家具などがロココですね。

ロココは水中で揺らめく藻のような優美な曲線を好みました。
ロココは、庭園に造られる人工的な洞窟などに使われる、ロカイユ(貝殻などが付いた石)からきていると言われています。

またシノワズリ(中国趣味)が、溢れたのもロココでした。
東洋のエキゾチックな線は、おとぎの国への憧れを語りました。

水、海のイメージが多いのもロココの特徴です。
波のようなうねりや貝殻や海藻がちりばめられた鏡が多用されました。こだまのように鏡映が繰り返される部屋を、水底のように見せていました。