【ま】 アンティーク雑貨事典 一覧



マイセン(Meissen)


ザクセンのマイセン近郊でカオリンが発見され1708年にヨーロッパで最初の硬質磁器を焼成することに成功しました。

ポーランド王アウグスト2世は、東洋の白い磁器の美しさに感銘し、自分たちでこのような美しい作品を作ろうと、錬金術師ヨハン・ドリヒ・ベドガーに磁器作りを命じ、1708年ついにヨーロッパで最初の白い磁器の焼成に成功します。

1710年ヨーロッパ最初の磁器製作所が建設されました。これがマイセン窯の誕生です。

マイセン最初期の赤色炻器(ベドガー炻器)と白磁(ベドガー白磁)になります。

炻器は磁器に似た硬質の焼き物の事です。

当時は「赤い磁器」「白い磁器」と呼ばれていました。金属器のように、研磨して光沢を出したものが多いです。

葡萄蔓草のチョコレートカップ&ソーサーは、ソーサー中央にカップを安定させるための窪み(トランブレーズ)がついた典型的なチョコレートカップです。

マイセンの絵付けは、シノワズリ、ヨーロッパの風景、花、果物、鳥など画題によっていくつもの部屋に分かれ、それぞれ専門の絵付師たちが絵筆をふるっています。

絵付師は1764年に設立された、マイセン工場付属の養成学校で学んだあと、非常に狭き門をくぐった後工場に採用され、さらに十数年の研鑽を続け、ようやく一人前のマイスターになれます。

双剣のマークは、一点一点手書きで入れられています。

手彩色をモットーにするマイセンならではです。

マイセンの窯印の双剣は1722年に採用されました。

窯印は、シュヴェルトラーと呼ばれる窯印を描くことを専門とする絵付け師によって一点一点手描きされます。

アウグスト(強王)の紋章である剣の描き方は歳月と共に曲がり、柄頭もあらわされていましたが時代と共に、よりサーベルに似た形となり、刀は優雅に湾曲し鍔(つば)は真っすぐになり、柄頭は示されなくなりました。

刀の交差する位置もしばしば上下に移動、さらに星形や点、弓形などのマークを双剣に書き添えられたものが現れました。

こうした窯印の変還は作品の制作年代が分かるの手段の一つとなります。

マイセン磁器製作所の商標として1875年以降、国内外に登録され、法的に保護されています。


 

マスタードポット(Mustard pot) 


マスタードが入っていたマスタードポットは、色んな形やデザインのものが数多くありますね。

フランスのディゴワンで作られるマスタードポットは特に有名ですね。
ディゴワン「DIGOIN」は、フランス・ブルゴーニュ地方のディゴワンに、1880年前後に出来た窯です。

カフェオレボウルや、マスタード陶器ポットなど各種の陶器が作られていました。
この当時に作られた、ぽってりとした陶器のマスタードポットは、味わいがあってフランス語のロゴが素敵ですね。

ディゴワンはその後、老舗のサルグミンヌ窯との共同経営となり、1960年代頃に、サルグミンヌ窯に吸収され、王冠の”DIGOIN”ロゴがなくなり、サルグミンヌ窯も1980年代に閉窯されたんですね。



マーマレードポット(Marmalade pot)


1495年にポルトガルからイギリスへ伝わった、イギリスでは朝食に欠かせないマーマレードは種類も豊富にあり、ダンディー社やフランク・クーパー社は人気ですね。

マーマレード陶器ポット(ジャー)は、プラスチック容器が普及する1800年代終わりから1950年代頃まで、イギリス、フランスなどヨーロッパで販売していました。

陶器にプリントされているロゴは、販売していたメーカーの名前や商品名などで数えきれないほど、たくさんの種類があって、見ているだけで楽しいですね。
当時は技術がまだ未熟だったので、プリントのズレや陶器の厚みなど一つ一つ違い、いいお味になっていますね♪

定番の英国ダンディのマーマレードジャーは今なお人気がございますね。
見た目も可愛くて、陶器の質感や、ズシリとした重みもあるので、どんなものを入れても安定感があるのも良いですね



ミーキン(Meakin) 


創立者James Meakinは1807年生まれ。1850年にスタッフォードシェアのシェルトンでビジネスを始め、ものすごい勢いでビジネスが拡大しましたが、ミーキン氏は45歳の若さで1852年に他界してしまいます。

その後、ジェームズミーキン の二人の息子が継承し、ジェームズとジョージの頭文字を取って、J & G Meakinと名付けられたことで知られ息の合った兄弟で成功を収めます。

ファミリービジネスは1970年まで続きましたが、同年にウェッジウッドグループに買収され、1980年には"Bull in a China Shop"として新しいディビジョンのブランド名として生まれ変わり、J&G MEAKINとしての歴史に幕を閉じましたが、ヴィンテージテーブルウェアを代表する存在として今も愛され続けています。



ミッドセンチュリー(Mid- Century)  


1940~1960年代の20世紀半ばのことを指して、その頃主流になった産業デザインされたものをいいます。

大量生産、大量消費を前提に機能性を重視した斬新なデザインで、第二次世界大戦後、世界産業の中心となったアメリカで主に発達しました。


ミントン(Minton)


トーマス・ミントンによって1793年に創業されました。

2代目ハーバート・ミントンによって生産性・芸術性を高め、大きく飛躍したミントンは、豪華に金彩を施した食器を数々生み出しました。

星の数ほどの金彩パターン持つといわれ、世界で最も美しいボーンチャイナと呼ばれています。

1840年にビクトリア女王より賞賛され、1856年から王室御用達となりました。
1948年、デザイナーのジョン・ワズワースがハドンホール城の壁に掛けられていたタペストリーのモチーフをデザインしたハドンホールは、ミントンの永遠の定番品として、その名は世界に知られています。

金彩を施すことをギルディングといい、金彩師はギルダーとよばれています。



モスリン(Muslin) 


細い、そ毛糸の単色のモス糸を用いて織られたもで、その名称の起源は、メソポタミアのチグリス川西岸の都市モスルで、製織された綿布をアラビア人が輸出し、フランスでモスリンと呼ばれるようになりました。

モスリンの特徴は、しわになりにくく保温性と肌触りに優れていますが、近年ではほとんど流通しておらず、目にする機会は少なくなっています。







モノグラム(Monogram) 


モノグラムは、2つ(まれに3こ)の文字を重ね合わせたものを言います。

ルイヴィトンのロゴマークや、大リーガーのニューヨークヤンキースのマークが、モノグラムですね♪

イニシャルは、「名を前に、姓を後ろに」置いてローマ字表記した頭文字とする方法ですね。

例えばうちの愛犬、国枝ロンドはローマ字表記にするとRondot Kuniedadeですので、イニシャルはR.Kとなります。

なららんでもロゴマークは、ワンピースやハンカチ、テーブルクロスにナプキンなどよく見かけます。

ハンドメイドで刺繍されていて、どれもとても素敵です。
でも、どちらから先に読めばいいのか、E.Jかしら?それともJ.E?なんてことも・・・。 たまに、文字のデザインがアートすぎて解読不明の時も(TT)

なので、買い付けの際は必ずマダムにお聞きしております。。
たいていは教えていただけるのですが、やはり解読不明のものもあり、『たぶん、こう読むんじゃないかしら?』と言う時もございます。

ハンドメイドで刺繍されたモノグラムは、温かみがあって素敵ですね。



モールド(Mold)


モールドはお菓子の型になります。

マフィン型は6個とか、12個など同時に焼くことのできる型や、ゼリーなど1つ1つの型など、ガラスの型やアルミのもまで、海外のマーケットでも、たくさんの種類があり、形もそれぞれで眺めていると、ついつい甘いものが食べたくなります(笑)

モールドは形が可愛いので、小さなものを入れる収納として、ディスプレイにも素敵ですね。