コスチュームジュエリーの歴史 & ジュエリーブランドサイン集 A~Z、数字
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<M>コスチュームジュエリーブランド&ジュエリーサイン集
Madeleine Rivie’re(マドレーヌ・リヴィエール) 1930年代~
Madeleine Rivie’re(マドレーヌ・リヴィエール)は、クチュールメゾンを彩ったブランドです。
ビーズメーカーのルイ・ロスレーからマドレーヌ・リヴィエールが1930年代に独立、オートクチュール
メゾンの為コスチュームジュエリーのデザイン、製作を手がけました。
リヴィエール自身について詳しいことが知られておりませんが、50年代にマダム・ギャレへと経営が引
き継がれ、ディオール、ニナ・リッチ、マダム・グレなどのメゾンと仕事をしました。
ニナ・リッチとの共作には高い評価がございます。
細い針金に手作業で色ガラスを巻きつけて作るビーズは、繊細なデザインで人気があります。
MAMSELLE(マムゼル) 1962年~1987年
1962年から1987年まで創業していたコスチュームジュエリーメーカーMAMSELLE(マムゼル)です。
アメリカのロードアイランド州の最大の都市プロビデンスで設立されました。
創業者のBurleigh B. Greenbergは、B.B. Greenberg社を設立した後1962年にコスチューム
ジュエリーMAMSELLEを作りました。
主なジュエリーは、つや消しと研磨面のゴールドプレートをベースに制作しています。
エナメルを使ったり、ダイアモンドに似たクリスタルラインストーンや、フェイクパール、人工石を
使ったジュエリーを制作。
ジュエリーの多くは、てんとう虫、カメ、アヒル、うさぎ、クマ、フクロウ、犬、馬、魚、タツノオト
シゴ、葉、きのこ、花、クリスマスツリーなど可愛らしいコスチュームジュエリーを、多く手掛けています。
1987年に創業者Burleigh B.Greenbergは、B.B. Greenberg社を売却します。同時に、
MAMSELLEのジュエリーも製造が停止しました。
サイン:©MAMSELLEのブロック体
Marcel Boucher(マルセル・ブーシェ) 1937年~72年
Marcel Boucher(マルセル・ブーシェ)は、もっとも偉大なコスチュームジュエラーの一人で、宝飾制作技術を生かした作品です。
1898年パリで生まれ、カルティエでデザイナーとなりました。
1922年にニューヨークの工房へと移った後、カルティエを去り、1937年に自身の会社を立ち上げ、コ
スチュームジュエラーとしてのキャリアをスタートしました。
本物の宝石のようなラインストーンやカラフルなエナメル細工、立体的なデザインが人気でした。
70年代前半、ウォッチメーカーに買収されました。
サイン:創業当初の刻印に【Marboux】とございますが非常に少ないです。
同時期にフリギア帽の下に【MB】というサインもございます。
後に【© BOU-CHER】【marcel boucher】1950年代後半から会社が終わるまで、使われておりまし
た。
【Parisina】は第二次世界大戦中のラインです。
Mazer/Jomaz(メイザー/ジョマーズ) 1927年~77年/46年~81年
1927年にニューヨークで、ジョセフ・メイザーが弟と共にメイザーブラザース社を設立しコスチュー
ムジュリーの製作を開始しました。
ファインジュエリーのようなクオリティーの高さとデザイン性で人気になりました。
創立初期に、マルセル・ブーシェがデザインしていたことがございます。
46年にジョセフが会社を去り、ジョセフ・J・メイザー&カンパニーを設立いたしました。
ジョマーズ、メイザーなどの銘を印したバラエティーに富んだ美しいジュエリーを多数残しました。
サイン:ジョセフとルイスの兄弟が設立したが、1946年にジョセフがジョセフ・J・メイザー&カンパ
ニーという別会社を作りました。
初期モデルには【SEA-MAZ】【MAZ ERBOROS】は27年~51年です。
【JOSEPH MAZ-ER】【JOMAZ】などは46年~81年です。
medaille(メダイ)
メダイとはフランス語のメダイユ (medaille) で、キリスト教カトリックの信仰のための聖具(おまもり)です。
フランス語で 『O MARIE CONCUE SANS PECHE PRIEZ POUR NOUS QUI AVONS RECOURSA
VOUS(原罪なくしてやどりたまいし聖マリア、われらのために祈りたまえ)』と表記されています。
不思議のメダイとは、1830年フランス・パリの教会に、カタリナ・ラブレという 修道女の前にマリア
様が現れ、このモデルの御メダイをつくるように伝えられ、作られたものです。
表面は『原罪なくしてやどりたまいし聖マリア、われらのために祈りたまえ』 マリア様のまわりに刻
まれております。
マリア様の手から出る光線は、恵みを願う人々にマリア様が注いで下さる恵みを表して、悪のシンボル
である蛇を踏み砕いています。
頭に12の星の冠を戴いたマリア様は、12使徒の上に立てられた教会の母であり、私たちの母です。
また裏面は、12の星(使徒の上に立てられた教会を表す)の中に十字架とMのしるしと、愛のシンボル
である、イエス様とマリア様のハート型の心臓があります。
このメダイをつけたことによって、様々な奇跡がおきたため、「奇跡のメダイ」とも呼ばれていま
す。
MIRACLE(ミラクル) 1946年~
イギリス(英国の)A.Hill&Company(バーミンガム)社が製作したジュエリー会社です。
ケルト、アイルランド、スコットランドのスタイルからインスピレーションを受けた、中世のデザインを持つジュエリーを制作しています。
ミラクルジュエリーは、1996年にゴールデンジュビリーを祝い、歴史的な作品や図書館の蓄積から長年にわたりデザインされた、世界のケルト、アイルランド、スコットランドスタイルのジュエリーのトップデザイナーです。
ミラクルのジュエリーは、古典的でエレガントなトレンディなスタイルです。
アンティークなピューター、金と銀の卑金属を使用して、ジュエリーの各部分は、ラインストーン、宝石、半貴石とともに、埋め込まれた模造瑪瑙、石英などの石によって強調されています。
1969年から1980年にイギリスのスコットランドにあるコールドストリーム(Coldstream)にジュエリー工場もっていました。
2006年にMiracle Jewellery Ltdの社名に変更しました。
サイン: 1960年から1980年は大文字のブロック体で【MIRACLE】でM以外のI~Eまで下線が引かれた刻印。
長方形のプレートに【MIRACLE】と大文字ブロック体の刻印。
【MIRACLE BRITAIN】などのサインがあります。
1950年頃は【MIRACLE CREATION】の刻印です。
MIZPAH(ミズパ) 1873年~
ヴィクトリア時代から、大切な人が遠くへ旅をする時、戦争に出る時に、無事を祈って送られた幸運のジュエリーとして人気を博しました。
相手の幸せを願い、愛を捧げるロマンティックなジュエリーです。
MIZPAH(ミズパ)は、聖書に出てくる言葉でもあります。
MIZPAHのジュエリーは、ヴィクトリア時代やエドワード朝時代に人気だった、曲線を描いた植物のつるや剣、ハート、スコットランドデザインの十字架やアザミなどを、モチーフにしたジュエリーを多くてがけています。
サイン:弓矢とダブルハートが組み合わさったマークと大文字のブロック体【MIZPAH】の刻印。
Miriam Haskell(ミリアム・ハスケル) CJ1926年(1924)~ ★CJはコスチュームジュエリー生産開始時期を差します
アメリカンコスチュームジュエリーの女王ミリアムハスケルは、コスチュームジュエリー
のショップをオープンさせて一躍トップデザイナーに躍り出ました。
彼女の作るジュエリーは洗練されたデザインと卓越した技術で、ニューヨーカー
やハリウッド女優たちに絶大な人気を得て、モード誌「ヴォーグ」の表紙のトップモデル
たちも彼女の作品で身に飾りました。
女性が美しく見えるよう計算し尽くされて作られていたからです。
ヴェネチアンやボヘミアンなど世界中から取り寄せたビーズを使っています。
宝石は使っていなくとも、コーラル、シェル、ウッドなど自然素材を取り入れた
ジュエリーを手掛けています。
彼女の作品は、当初は天才デザイナーフランク・ヘスでしたが、後はロバート・F・クラーク
やサンフォード・モスなどのデザイナーに継承されていきました。
1920年半ばに注目を集めたミリアムハスケルのジュエリーは、その後大恐慌時代
を乗り越え1946年には多くの雑誌に大々的に雑誌の広告にのせ世界中に広がっていきました。
サイン:ホースシューと呼ばれる、馬蹄形のプレートの中に【MIRIAM HASKELL】とあるのは1940年代後半からです。
それ以前のものはサインがございませんでした。
楕円形のサインは50年代からと言われております。
70年代にクラスプをハートのモチーフししたことがございます。
現在もレプリカや50年代へのオマージュである作品を作り続けているため判別が難しいです。
Monet(モネ) 1929年~
Monet(モネ)は、優れた品質のジュエリーを作るコスチュームジュエリーブランドです。
創業時の名はMONOCRAFTで、1937年から今のMonet(モネ)になります。
1929年にアメリカのロードアイランド州で、MichaelとJayの、Chernow兄弟二人が設立しました。
ハンドバックや財布に取り付ける、アールデコデザインのゴールドプレートの、モノグラムを生産して
ビジネスを拡大した会社です。
耐久性と品質に優れた、イニシャルメーカーとして成功しました。
Chernow兄弟は、この技術を生かし1937年にMONETと名前を変更し、ジュエリーの生産を始めました。
1940年代に作られたジュエリーの多くは、シルバーメタルが使われています。
痛みを伴うバタフライクラッチ(パチンと留めるバネ式)を使ったイヤリングを、締めたり緩めたり調節
出来る留め具バレルクラッチ(ネジ式)を開発し、イヤリングの技術進歩にも貢献します。
彼らは、美しくおしゃれなジュエリーデザインを制作しました。
1968年にGeneral Millsに売却されました。
1989年~1994年にクリスタルブランドのジュエリーグループの傘下になります。
サイン:1927年~1937年 【Monocraft】。1937年以降は【Monet】。
【Monet sterling】もあります。
1955年以降は【©Monet】